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コラム

自宅で背中を鍛える筋トレ|ワンハンドロウは何kg?体重別の重さと器具なしの種目・回数

背中は、自宅では特に鍛えにくい部位です。胸は床を押す腕立て伏せで鍛えられますが、背中を鍛えるには何かを「引く」動きが必要で、家の中には引く相手がなかなかないからです。

この記事では、家の中・公園の鉄棒・ダンベル・懸垂バーの順に、自宅でできる種目と回数をまとめます。重さの目安を先に書くと、体重70kgの男性なら、ワンハンドロウは片手21kg〜31.5kgが目安です(10回で限界が来る重さ。初心者〜中級者の目安で、下に体重別・男女別の表があります)。背中を鍛える理由や、引く方向によって効く場所が変わる話は背中を鍛えるべき3つの理由にあります。

道具ごとにできる種目と回数

場所・道具種目回数の目安
家の中(器具なし)床で行う背筋3×10(10回×3セット)
公園の低い鉄棒斜め懸垂10回×3セットを目標に
ダンベル(1個でもできる)ワンハンドロウ片手ずつ3×10(下の表の重さより少し軽く)
懸垂バー(ドア枠に付けるもの)ぶら下がり・ネガティブ(ゆっくり下りる)・懸垂今できる段階から(1回もできなければ5段階の練習から)

上の段ほど手軽で、下の段ほど重さを上げていける余地が大きくなります。床で行う背筋は背中の下のほう(腰まわり)を鍛える種目なので、できれば斜め懸垂・ダンベル・懸垂バーのどれか1つと組み合わせてください。

家の中:床で行う背筋

うつ伏せになり、腕を前に伸ばして、上体と脚を床から少しだけ浮かせて1秒止める種目です。鍛えられるのは背骨に沿った筋肉(とくに腰まわり)とお尻で、懸垂やワンハンドロウのような「引く」種目の代わりにはなりません。

  • ▸ 最初は上体だけ、または右手と左脚のように、対角の手と脚だけを浮かせる形から始める
  • ▸ 反らすほど効くわけではない。床から少し浮いた位置で止める
  • ▸ 反動を使わず、脊柱起立筋とお尻でゆっくり起こす

腰に痛みがある人・反らすと痛む人は行わないでください。代わりに、四つん這いで対角の手と脚を伸ばすバードドッグ(背中を鍛えるべき3つの理由で紹介)に替えてください。

公園の鉄棒:斜め懸垂

斜め懸垂は、腰〜胸の高さのバーの下に潜り、体を斜めにして胸をバーに引き寄せる種目です。足を遠くに置くほど重く、膝を曲げると軽くなります。

  • ▸ 腰〜胸の高さのバー(スミスマシンや公園の低い鉄棒)の下に潜り、肩幅より広めに握る
  • ▸ 体を頭からかかとまで一直線に保ち、胸をバーに近づけるように引き上げる
  • ▸ 肩甲骨を寄せきったら、ゆっくり肘を伸ばして戻す
  • ▸ 腰が落ちたりお尻が上がったりしないよう、体を一枚の板のように保つ

家の中で斜め懸垂をするのはおすすめしません。テーブルは端を引くと手前に傾いて倒れることがあり、ほうきや物干し竿を椅子に渡す方法は、棒が折れたり椅子が滑ったりする危険があります。公園の低い鉄棒を使ってください。

ダンベル:ワンハンドロウは何kg?

ダンベルがあるなら、背中の種目はワンハンドロウが中心になります。1個でもできます。右手で引くなら、左手と左膝をベンチか、キャスターのない頑丈な椅子に乗せ、右手でダンベルを持って腰に向かって引きます。

男性(片手・10回で限界が来る重さ)

体重初心者筋トレ歴6ヶ月〜2年中級者筋トレ歴2〜5年
50kg15kg22.5kg
60kg18kg27kg
70kg21kg31.5kg
80kg24kg36kg
90kg27kg40.5kg
100kg30kg45kg

女性(片手・10回で限界が来る重さ)

体重初心者筋トレ歴6ヶ月〜2年中級者筋トレ歴2〜5年
45kg9kg13.5kg
50kg10kg15kg
55kg11kg16.5kg
60kg12kg18kg
65kg13kg19.5kg

※ 数字はダンベルは何kgを買えばいい?の表と同じ基準です。公的な平均の統計はなく、サクトレの基準として体重比で出しています。手持ちのダンベルで作れない重さは、表の重さを超えない範囲でいちばん重いものにしてください。

筋トレを始めたばかりなら、表の「初心者」の列(筋トレ歴6ヶ月〜2年)より軽い重さから始めて、背中を丸めずに引けるようになってから上げてください。

表の重さは、フォームを崩さずに10回で限界が来る重さです。3×10で行うなら、それより少し軽い12回で限界が来る重さを使います。体重70kgの男性なら、初心者で約20kg、中級者で約30kgです(考え方は5×5・3×10の重量の決め方と同じ)。

サクトレのダンベルの目安(6種目)の中では、ワンハンドロウがいちばん重いダンベルを使います。これから可変式のダンベルを買うなら、ワンハンドロウの重さまで届くものを選ぶと、ほかの種目でも重さが足りなくなりにくいです。ただし体重が重い男性の中級者の目安は、市販の可変式でも届かないことがあります。その場合は回数を増やすか、下ろす動きをゆっくりにして補ってください。

背中に効かせるコツ

  • ▸ ダンベルを胸ではなく腰(お腹の横)に向かって引くと、広背筋(背中の大きな筋肉)に効きやすい
  • ▸ 引ききったところで肩甲骨を背骨へ寄せ、脇を締めて肘を天井へ送る
  • ▸ 下ろす時に肩を前へ落としてストレッチを深く取る
  • ▸ 背中を丸めず水平を保つ。体を開いて反動で上げない。腰は常にフラットに

懸垂バー:1回もできなくても使える

ドア枠に付ける懸垂バーがあれば、自宅でできる種目の中でも、背中を特に強く鍛えられる懸垂ができます。1回もできなくても、ぶら下がり・ネガティブ・バンド補助と段階を踏めば、バーは無駄になりません。懸垂ができるようになったら、反動なしで3回が初心者、10回が中級者の目安です。段階の進め方は懸垂が1回もできない人の練習法にまとめています。

斜め懸垂とワンハンドロウは、どちらも手前に引く種目です。頭上のバーに向かって体を引き上げる動きができるのは懸垂バーだけなので、背中の広がりまで狙うなら懸垂バーを足す価値があります。

ドア枠の懸垂バーは、取り付けられる幅と耐えられる体重が製品ごとに決まっています。ドア枠の強さによっては付けられないこともあります。説明書の条件を守り、使う前に毎回しっかり固定されているか確かめてください。最初は足を床に着けたまま少しずつ体重をかけ、ずれないことを確かめてから使ってください。ネガティブ(上の位置から体をゆっくり下ろす練習)は、ジャンプせず踏み台で上まで上がってから始めてください。反動をつける・飛びつく・勢いよく飛び降りる動きは、バーが外れる原因になります。ドア枠に合わない場合は、床に置く自立式の懸垂スタンドという選択肢もあります。

週に何回やるか

背中は「胸・背中・脚(大きい筋肉)」のグループに入り、回復の目安は48〜72時間、次に同じ部位を鍛えるまでの間隔は中2〜3日です。つまり背中は週2回が目安です。自宅なら、胸(押す日)と背中(引く日)を別の日にして、それぞれ中2〜3日あけてください(例:月・木に胸、火・金に背中)。曜日の組み方は分割法の早見表に、胸の自宅トレは自宅でできる胸トレ完全ガイドにあります。

筆者(筋トレ歴15年)の立場

正直に言うと、ダンベルの記事でも触れたとおり、私は15年ずっとジム派で、自宅用のダンベルを買ったことがありません。この記事で書けるのは、ジムで背中を鍛えてきた側から見た「自宅でどの動きを再現できるか」と、サクトレの基準での重さの目安です。

私も体重90kg超から始めた頃は、懸垂が1回もできませんでした。だからこそ、背中は「引く相手」を用意して、自分に合った軽さから始めれば自宅でも十分に鍛えられると考えています。器具なしで続けて物足りなくなったら、それが道具を足すタイミングです。

よくある質問

背中に効いている感じがしません。

腕の力で引いてしまっていることが多いです。手でダンベルやバーを引こうとせず、肘を後ろ(懸垂なら腰の方向)へ引いて、肩甲骨を背骨に寄せる意識に変えてください。軽い重さで動きを覚えてから、重さを戻してください。

タオルを引っ張る筋トレは効きますか?

タオルの両端を持って引き合う方法は、特別な道具がなくてもすぐにできるのが利点です。ただし、負荷の大きさが自分の力加減しだいなので、どれだけ効いているかが分かりにくく、負荷を少しずつ上げていくのも難しいです。始めるきっかけとしては使えますが、続けるなら斜め懸垂やダンベルに移るのがおすすめです。

1つだけ道具を買うなら、何がいいですか?

ドア枠が合うなら懸垂バー、合わないなら可変式のダンベル(2個1組)がおすすめです。ワンハンドロウは1個でもできますが、プレスなど背中以外の種目には2個要ります。ダンベルの選び方はダンベルは何kgを買えばいい?にあります。

まとめ

  • ▸ 背中は「引く」相手がないと鍛えにくい。家の中・公園の鉄棒・ダンベル・懸垂バーの順に考える
  • ▸ 家の中でできるのは床で行う背筋。斜め懸垂は家具ではなく公園の鉄棒で
  • ▸ ダンベルならワンハンドロウ。体重70kgの男性で片手21kg〜31.5kg(10回で限界が来る重さ)が目安。始めたばかりならもっと軽く
  • ▸ 懸垂バーは1回もできなくても、段階を踏めば使える。反動や飛びつきは外れる原因
  • ▸ 背中は週2回。胸の日と別にして、中2〜3日あける

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この記事を書いた人

motsu

筋トレ歴15年フィジーク大会入賞90kg→78kg(−12kg)

20代で体重90kg超の運動不足から一念発起。試行錯誤の末に大会入賞レベルまで体を変えた実体験をもとに発信しています。